息子が統合失調症を発症し初めて精神科病院に入院し、その後急に退院することになったため、わたしは息子のために何をしたらいいのか?今後について誰に相談したらいいのか?
全くわからない状態で数日を過ごしました。
精神科病院、入院時に経緯を全て話した精神保健福祉士の男性職員は退院時、顔さえ見せてくれませんでした。
その後インターネットで色々と調べ、家族会の存在を知り家族会の理事長Sさんの連絡先を教えて頂いた時には、すがるような気持ちで電話をしたのを今でも鮮明に覚えています。
電話ではわが家の状況を説明し「わたしはどうしたらいいのかわからない」と訴えました。
Sさんは「あなたはあなたの時間を作りなさい」と優しくアドバイスをしてくれました。
その後、初めて家族会に参加した時Sさんは相談支援事業所を紹介してくれました。
息子が統合失調症を発症しわたしがいちばん最初に頼ったのは家族会でその次は相談支援事業所でした。
相談支援事業所と繋がった時にわたしは既に障害者支援事業所で働いていたので、息子との生活においてそれまでより少しだけ客観的に見ることができていました。
そうは言っても息子から「疲れを俺に押し付けないでくれ!」と度々言われていたことからも、わたしは相当情けない顔で日々を過ごしていたのだと思います。
そしてそんな顔を見ていた息子は辛かったのだと思います。
さて、話を戻しますが相談支援事業所に繋がり、最初の面談にはわたしひとりで行きました。
相談支援専門員のAさんは静かに話を聞いてくれました。
そして「息子さんは息子さんのタイミングで相談に来てくれればいい、今の時点では話し相手にしかならないけれど。」と言って名刺を手渡してくれました。
ぱっと読むためのもくじ
相談支援事業所とは?相談支援専門員の役割について
障害を持つ方が自立した日常生活または社会生活を営むことができるように将来の暮らしや生き方について一緒に考えてくれる人を相談支援専門員と言います。
相談支援専門員は相談支援事業所にいます。
相談支援事業所には一般相談支援事業所(委託相談)と特定相談支援事業所があります。
相談支援事業所│一般相談支援事業所
病院や施設で暮らしていた方が、再び入院や施設に入所せず、自分の生活を地域の中で送っていくための支援や、地域生活へ移行するために必要なサービス、地域での生活を営んでいく上で生じる悩みや不安などを解消し地域社会に馴染むための支援を行います。
○地域移行支援
入所施設や精神科病院を出て地域で暮らす障害のある方やその家族の方へ必要な情報の提供をする事を地域移行支援といいます。
住まいを一緒に探したり外出に同行したり関係機関との調整を行う制度です。
○地域定着支援
入所施設や精神科病院から退院した障害のある方、または家族との生活からひとり暮らしに移行した障害のある方で、地域生活が不安定な方などに対し行われる制度です。
何かあったときのためにいつも連絡が取れる体制をつくり、緊急に支援が必要になったときに訪問や相談などの必要な支援を行う制度です。
引用元:厚生労働省
相談支援事業所│特定相談支援事業所
障害のある方が障害福祉サービスを利用するに辺りその方の希望する生活や支援内容を一緒になって考え、話し合い、障害福祉サービスの内容を決めサービス等利用計画を作成します。
例えば、「レストランで働きひとり暮らしを希望する方」に対して➡
日中活動の場として、その方のその時に合った支援を行う(例えば就労移行➡一般就労(レストラン))
などのプランを立てて行きます。
生活の場としても、その方のその時に合った支援を行う(例えば自宅➡グループホーム➡ひとり暮らし)
などのプランを立てて行きます。
このサービス等利用計画の作成を行うのが『特定相談支援事業所』です。
引用元:厚生労働省
担当の相談支援専門員が退職したらわたしは誰に相談したらいいの?

息子が就労移行支援事業所に通うタイミングで相談支援事業所と相談支援専門員を変えました。
わたしの希望で相談支援専門員を選びました。
息子の担当の相談支援専門員は長きに渡り障害者支援事業所の施設長の経験を持つベテランの方になりました。
わたしの気持ちでは、息子が相談する方は就労移行支援員(若い男性)、そしてわたしが相談できる方が相談支援専門員(女性)と分けており、実際そのように相談するようになりました。
息子の退院から2年半が過ぎました。
就労移行支援事業所に通い始めてからもうすぐ1年になろうとしています。
先日、息子が何気なく発した言葉にわたしは愕然としました。
わたしにとっての一大事が起こりました。
担当の相談支援専門員のKさんが退職されることになったのです。
息子にとっては大したことではないのです。
なぜなら息子が相談しているのは就労移行支援員だから。
しかしわたしにとっては一大事です。
彼女はわたしの唯一の相談相手でした。
コロナ渦で家族会の方とお会いできない今、私の相談相手は唯一相談支援専門員のKさんだけでした。
精神科クリニックの主治医は息子の味方
息子は精神科専門医にかかっています。
医師は息子の話をじっくり聞いてくれ、息子は医師を信頼しています。
例えばわたしが息子のことで医師に相談したい場合、医師は息子の許可を得ているかどうかの確認をします。
医師は絶対的に患者の味方でこっそり家族から相談というのを受け付けません。
息子の主治医はこれを徹底しています。
息子の病状が安定しているのは医師が息子に寄り添い、息子のニーズを受け止めてくれているからだと思います。薬についても医師に安心して任せています。
就労移行支援員は息子の味方
息子のことで悩んだ時もこれまでわたしは就労移行支援員には相談しないできています。
息子は退院後1年半で就労移行支援事業所に通うための手続きを行いました。
事業所に通い始めてもうすぐ1年になります。
就労移行支援事業所で就労支援員と施設職員のみなさんに支えて頂きながら息子は一般就労に向けて一歩一歩進んでいます。
就労移行支援事業所で行われたサービス担当者会議にも参加しました。←よろしければ過去記事をご覧下さい。
息子の環境を整えることが第一優先です。
ですが、息子とふたりで暮らすわたしが客観的な判断をするために、そしてほっとするために相談支援員のKさんは本当に大切な存在でした。
相談支援専門員は当然息子の味方でもある
先ほど例に出した通り相談支援専門員は、
例えば、「レストランで働きひとり暮らしを希望する方」に対して➡
日中活動の場として、その方のその時に合った支援を行う(例えば就労移行➡一般就労(レストラン))
などのプランを立てて行きます。
生活の場としても、その方のその時に合った支援を行う(例えば自宅➡グループホーム➡ひとり暮らし)
などのプランを立てて行きます。
- 障害を持つ方が希望する暮らしを明確にする
- 希望を叶えるための支援の方針を決める
- 短期目標(直近~半年後)長期目標(半年から1年後)を掲げる
- 更に優先順位を決めながら具体的な目標や実現するための方法を考える
- 希望を実現するための自分の役割などを考える
- 数ヶ月ごと計画の振り返りを行う
これらを一緒に考えていきます。
同じ相談支援事業所内で相談支援専門員の引継ぎを行うことに│まとめ
リアルタイムでのご報告になりますが、先ほど相談支援専門員のKさんに連絡がとれました。
今月末に時間を取っていただき新しい相談支援専門員の方とお話しさせていただく流れとなりました。
息子が何気なく発した言葉を聞いて愕然としたあの日からわたしはグズグズと悩み、電話してみようか?どうしようかとモヤモヤとした気持ちのまま日々を送っていました。
そんなモヤモヤから少しだけ解放され前向きな気持ちになっています。
さて、あなたには相談できる方がいますか?
相談支援専門員の方と繋がっていますか?
うちの場合も息子の退院から1年以上なんでも話せて信頼のおける相談支援専門員の方はいませんでした。
というより、繋がりを持たずに過ごしていました。
でも自分から行動することにより自分の希望する相談支援専門員の方と繋がることは可能です。
どこに連絡したらいいかわからない方は市町村の福祉の窓口に行って、計画相談に対応している特定相談支援事業所について教えてもらうといいですよ。
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